陽に照らされた娘を見たとき、彼女の髪がオリーブがかっていることに気がついた。

ジョン・レノンが伝説として後世に名を残しているのは、彼が死んだからだ。 死はそれだけで残された人々に拭えない何かを強烈に残していく。ましてや彼のセンセーショナルな最期は、それが残したものも含めて、言葉を選ばなければ彼の人生に相応しいものだっ…

打ち捨てられた衣服たちと、オレンジ色の照明に包まれる部屋

2月3日(土)の日記 2週間も前から楽しみにしていた陶芸体験に、2人揃って寝坊して行けなかった。 この間の雪の日も、降るとわかっていたのに当日の朝に意気揚々と洗濯を干してびしょ濡れにしてしまった。 でも、陶芸は来週予約し直せばいいし、洗濯は部…

モスグリーンのあたたかそうなセーターが、ぐたりとハンガーにかかっている。

この間朝起きた時の話。 使っている目覚まし(恥ずかしい話私は朝が起きれない、というか起きなければならないという思考が欠落しているため、上司がいつの間にか買ってデスクの上に置いていった負のプレゼント)の凄まじい音で飛び起きた瞬間、口から「お会…

11月25日(土)の日記 昨夜は美しい人と会った。美味しい料理を挟んで、色々な事柄を話した。人は往々にして会話をすることで、心情・理念・あるいはそれらに成る前の核を吐露し、机上に並べる。そういったモノたちをお互いに眺め合うことで、目の前にいる人…

演劇を観てはじめて涙を流した話

2017年9月17日(日) 上野のマドンナーという喫茶店でブログを書いてる。 本当は”ボストン美術館の至宝展”に行こうと思って電車を乗り継ぎ乗り継ぎ(東京の電車に慣れていなくて、2度乗り過ごした)上野まで来たが、チケットを買う段階で財布に1300円しか無…

ジェットコースターに乗らない人は怖い話を読む

結局何がしたかったのか、何を取り入れてもどこにもたどり着かない。 自分が確固たる事実だと断言できていたものが如何に実体がなく環境依存的だったのか。 お金と時間をかけて、現実味だけが薄れていく。 昨晩家の前の道を歩いている時、遠くを白い犬が横切…

今日、人生で初めてトイじゃないプードルを見た。(メモ)

7月8日(土)9日(日) 長距離バスで往復8時間 一人温泉旅行 一日目: バスターミナルを降り立った瞬間、硫黄の匂いにむせる。 宿にチェックインしようとするが受付に誰もいない。そもそも受付がない。 足元を見るとペライチに「近所にいます。電話してくだ…

横浜の青さとカッパドキアの白い砂

はるか昔、私が子供で、つまりは家の外をまだ恐竜が闊歩していた時代。 私の家には小鳥が二羽住んでいた。 彼らはとても美しかった。美しい白文鳥だった。 口を開けると頭を突っ込んできて歯を掃除してくれたし、名前を呼ぶと返事をしてくれた。 今でも彼ら…